ラシティザデ工房
現在75歳になるアリー・ラシティザデは15歳から絨毯を織り始め、60年以上の経験をもつ有名工房の一人である。ペルシャ絨毯の5大産地である新興都市ゴムにラジャビアン・アルサラーニと共に絨毯製作を持ち込んだ創始者の一人としても有名です。ラシティザデは他の工房のように新しいデザインや色・柄を取り入れるのではなくペルシャ絨毯の伝統を重んじ、クーデスタン(セネ)のウールの柄をシルクに取り入れて伝統的なデザインを今なお引き継いでいる。
彼の作品は全て素材の選択から紡糸・デザイン・染色・織の工程に至るまで自己で管理し、完成度の高い作品を数多く生み出している。また全ての作品は100%草木染めであり彼自身が紡糸の染色を行っており、その染色技術はペルシャ絨毯製作者の中でも最高峰と言われている。
その一例としてザクロの皮から20色の違った色を出せるなど繊細な技術を持ち合わせていることも彼の一つの特徴である。中でも本当に優れた作品は選りすぐられた8〜10色の糸を使い織られています。工房もボーダーとフィールド近くに隠し工房として織り込まれています。
現在では年間数十枚しか製作していない彼の作品は殆どパリで彼の子孫が経営しているギャラリーで販売されている。日本では数少ない彼の作品が貴重なものとなっております。
・デザイン |
新しいデザインや色柄をとりいれるのではなく、伝統を重んじ、クーデスタン(セネ)のウール柄をシルクに取り入れている。 |
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・色 |
草木からとれるベージュ、赤、エンジ、紺、クリーム色といった伝統的な色彩が中心となる。 |
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・技術力 |
伝統的な手法で、経糸にコットンを使用し、80〜90万ノット/平米の仕上げにしている。ざくろの皮から20色もの違った色を出せる繊細な技術を持ち合わせており、紡糸、染色、デザイン、織りといったすべての工程で熟練の技術力を発揮している。 |
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・素材品質 |
作品の100%は草木染めで、一つの材料から20色の違った色を出せる技術を持ち合わせている。 また、素材の選別から、紡糸、染色も彼自身が手がけており、彼自身が一枚一枚の絨毯作成すべての工程品質管理を行なっている。 |
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・総合評価 |
色、柄は非常にシンプルな伝統的なものが中心。現在、80歳という年齢が物語るように、新興都市クムでは、パイオニア的存在の1人である。また、年間生産数が数枚ということもあり、彼の絨毯を見つけ出すことは非常難しい。 |
ペルシャ絨毯の工房
ペルシャ絨毯発祥に携わる有名工房はもとより、新進気鋭の工房までをご紹介しております。
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ペルシャ絨毯の生産都市
ペルシャ絨毯は5大産地と呼ばれる代表的な生産地とローカル産地が存在します。
Esfahan |
Kashan |
Tabriz |
Ghom |
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Shahreza |
Birjand |
Bijar |
Kerman-ravar |