タブリーズ産地(Tabriz)
ビザンチン様式で名高い「青のモスク」があるトルコに近いイラン北西部に位置する都市です。13世紀にジンギス・ハーンの孫であるフラーグにより創始されたイル・ハーン朝はこの町をペルシャの首都と定め、第7代ガザン・ハーンの時代が繁栄の絶頂期でした。
アナトリアからヨーロッパ、カスピ海以東の中央・東アジアなどを結ぶ東西交流の幹線上に位置し、ヨーロッパの文化を伝える窓口の役割を果し、また交易の重要地点であるため対外貿易は全面的にタブリーズ商人が掌握していました。特に彼らは19世紀後半、地元をはじめケルマンなどの町々に工場を設立し、輸出用絨毯のデザイン・技術の指導によってペルシャ絨毯業復興の先導者的役割を果しました。
さらに今世紀半ばイジャディ、ヘイタルザデ、エマートなどの名匠たちの独創性に富んだ優れた作品により、タブリーズ産絨毯は近代的な品質管理のもと、バラエティーに富んだデザインとナイフと鉤針を合わせたようなタブリーズ産特有の道具を用いたトルコ結びの正確無比で緻密な織りが特徴です。
織りはトルコ結び。タブリーズの品質はノットでは無く「ラージ」で表す。50ラージとは7cmの間に50の結び目があるということです。例えば50ラージで2m×3m(6平方メートル)のペルシャ絨毯の制作日数は2〜3人で約1年半を要します。品質は中級品の50ラージものの上に更に〜80ラージまでの上級品が存在します。
・デザイン |
主要なデザインはオーソドックスなフラワー・ベナム調と魚をイメージしたマヒ柄。 |
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・色 |
ベージュ・黒・紺・ピンク・ワインレッド等のオーソドックスな色を使用。 |
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・技術力 |
トルコ結びの緻密な織りでピクチャー絨毯も有名。 |
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・素材品質 |
ウールの絨毯が中心ですが、時折縦糸にシルクを使用。ピクチャー絨毯等は絵の輪郭を出すためにシルクを織り交ぜて模りしているものもある。 |
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・総合評価 |
5大産地の中でも伝統的に安定した絨毯を制作している。 |
当店のタブリーズ産地作品
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ペルシャ絨毯の生産都市
ペルシャ絨毯は5大産地と呼ばれる代表的な生産地とローカル産地が存在します。
Esfahan |
Kashan |
Tabriz |
Ghom |
Nain |
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Shahreza |
Birjand |
Bijar |
Kerman-ravar |
ペルシャ絨毯の工房
ペルシャ絨毯発祥に携わる有名工房はもとより、新進気鋭の工房までをご紹介しております。
ヌーリ |
ジェッディ |
セイエディアン |
セイラフィアン |
ダヴァリ |
ババイ |
ミルメーディ |
ラジャビアン |
ラシティザデ |
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アバースゴリ |
アム・オグリ |
アリナサーブ |
エクスィル |
ハギギ |
ハシェミヤン |
ダルダシティ |
ハビビアン |
マープール |
カーメスィ |
デラクシェシュ |
ICC |